求職をお考えの方へ

一般的な状況

どこに相談したらよいかわからない。

よくある困りごと

よくある困りごと 「がんに罹患してしまったけれど、仕事のことも気になる。」「がんと仕事のことを併せて相談をしたいのだけれど、どうしたら……。」
再就職するにあたって、「病気について伝えた方が良いのか?」「伝えなくても良いのか?」について、お困りになっているという困りごとをよく耳にします。

考え方のポイント

「がんと仕事」に関することで困った時、その内容によって、相談すべき相手は誰か?を知ることが大切で、そこが「がんと仕事の両立」の第一歩と言えるかもしれません。

あなたが気になることが、①「そもそも病気のことを理解してもらった上で、仕事の相談なんてできるの?」という根本的な懸念事項や、「どのようなタイミングで・どこに・誰に・何を相談したら良いかわならない。」など、全般的な事柄の整理から始めたい場合、相談にのってくれるのが、病院のソーシャルワーカーです。

また、より踏み込んだ相談、例えば、「体調や日常生活全般に関わることと併せて仕事の相談もしたい場合」などの相談にものってくれます。まずは、患者さんの一番身近にいる医療者に声を掛けるのが良く、あなたの困りごとを聴き、事柄の整理を一緒にしてくれるでしょう。

②在職中の方で、会社とのやり取りに関することや困りごとの場合、もしくは、社会保障制度に関する相談は、社会保険労務士さんに相談するのがより良いでしょう。

③「お金のことで困った。」という場合は、ファイナンシャルプランナーに相談することをお勧めします。

さらに、④「在職しているけれど、転職を考えている。」とか、「既に仕事を辞めてしまっているので、『次の仕事を見つけないと!』と思っている。」などの方は、ハローワークの専門相談員(就職支援ナビゲーター)に相談するのが良いでしょう。

専門相談員は、現在47都道府県、115個所のハローワークに配置されていて、全国225拠点の連携拠点病院(R2.9.30現在)と共に、患者さんの就労相談に当たっています。

再就職するにあたって、「病気について伝えた方が良いのか?」「伝えなくても良いのか?」について
まず、大前提として、以下の3点を押さえておくと良いでしょう。

  • ①病気の「開示・非開示」に関しては、誰にでも共通する唯一絶対の大正解はない。
  • ②仕事をする上で注目すべきは、「病名」ではなく「現時点での症状(配慮希望事項)や通院頻度」だということ。
  • ③「病名」は、ごくプライベートな情報なので、自ら開示する必要はない。

これら大前提を踏まえた上でハローワークの求人に応募する時、選択肢が5つあると考えられます。

  • (1)応募の意思があることを事業所に連絡する時点で、既往歴があること、もしくは、がん患者である事を伝える。
  • (2)応募書類に既往歴等を記載する。
  • (3)面接の場で自らの口で伝える。
  • (4)採用が決まり、仕事に慣れてきた時点で開示する。
  • (5)まったく伝えない。

以上5つの選択肢が想定できるのですが、ひとそれぞれ考え方や性格が異なるため、唯一絶対の正解があるわけではないと言えるのです。とは言え、多くの方は面接の際、ご自身が直接伝えるという選択をするケースが多く、また、採用に至る可能性が高いと言えます。というのも、ご自身で伝える状況(つまり面接)では、採用者との直接的な対話が可能だということがポイントです。実際、仕事ができる体力が戻り、通院頻度が減っているので「仕事探しを!」という方が多いでしょうし、医師も「就労可」としている方も多いでしょう。その事実を忘れないことも必要です。ここに挙げた例は参考になるものだと思いますが、自分で考えているだけでは答えが出ないケースもあると思います。

その際、ハローワークの専門相談員(相談支援ナビゲーター)に相談することをお勧めします。


※このページの情報は一般論として記載しています。全ての人に該当しない可能性がありますが、参考情報としていただけましたら幸いです。
(担当:キャリアカウンセラー 岡田晃)